2020.08.05
プレスリリース
ソーラーフロンティアの太陽電池モジュールリサイクル技術実証、NEDOによる採択が決定
記者各位
出光興産株式会社
ソーラーフロンティア株式会社
ソーラーフロンティアの太陽電池モジュールリサイクル技術実証、NEDOによる採択が決定
長期安定的な主力電源として太陽光発電を推進するため、環境負荷の低い技術開発を加速
出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤俊一、以下:出光興産)の100%子会社であるソーラーフロンティア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:渡辺宏、以下:ソーラーフロンティア)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:
NEDO)が実施する「太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の長期安定電源化技術開発」事業において、ソーラーフロンティアが提案する「結晶シリコン及びCIS太陽電池モジュールの低環境負荷マテリアルリサイクル技術実証」が共同研究事業として採択されたことをお知らせします。
使用済み太陽電池モジュールは、2030年代から急激に増加することが予想されており、NEDOの推計によると、排出量のピークを迎える2035~2037年頃には、年間排出量が約17~28万トンになると試算されています。こうした背景から、ソーラーフロンティアでは太陽光発電の健全な普及拡大の推進策として、低コストかつ環境負荷の低いリサイクル技術の確立が重要であると捉え、2010年より継続的に、CIS薄膜太陽電池モジュールのリサイクル技術開発を進めてきました。
2019年度に取り組んだ、NEDOとの共同研究事業「合わせガラス型太陽電池のマテリアルリサイクル要素技術開発」においては、これまでの研究開発や技術実証で確立した低コスト分解処理技術をベースとして、CIS薄膜太陽電池モジュールの全ての部材に関するリサイクル用途を明確にし、マテリアルリサイクル率
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を約90%まで向上させる目途をつけました。
この度、採択されたNEDOとの共同研究事業では、昨年度の研究開発で確立した技術を、より低コストで環境負荷の低いリサイクル技術へと進化させていきます。
具体的には、2020年度から2023年度までの4年間で、CIS薄膜太陽電池に加えて、結晶シリコン系太陽電池のリサイクル技術開発にも取り組み、分離処理コストをCIS薄膜太陽電池、結晶シリコン系太陽電池を問わず3円/W
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以下、マテリアルリサイクル率を90%以上とすることを目指します。ソーラーフロンティアの生産拠点である国富工場(宮崎県国富町)に、市販サイズのモジュールを処理する実証プラントを構築し、最終年度までには目標としたリサイクル技術を連続運転にて実証する予定です。
本研究開発では宮崎県工業技術センターおよび国立大学法人宮崎大学とも協働することで、リサイクル技術の開発を更に加速させます。
出光興産では昨年11月に発表した中期経営計画において、重点課題の一つである「次世代事業の創出」の主な取組みにサーキュラービジネスを掲げ、その一環として太陽電池モジュールのリサイクル技術開発を推進することとしています。この計画のもと、ソーラーフロンティアは、2030年以降の本格的なリサイクル市場の拡大に備え、より低コストかつ環境負荷の低いリサイクル技術開発を行い、主力電源としての太陽光発電の更なる普及拡大と持続可能な社会の実現に向けて、貢献してまいります。
*1
太陽電池モジュールを構成する部材全体のうち、マテリアル用途にリサイクルできる部材の比率
*2
200MW/年処理時の数値として設定
【ソーラーフロンティア株式会社について】
ソーラーフロンティア株式会社は、出光興産株式会社の100%子会社です。CIS技術の特性を生かした価値創造を通じて、太陽による快適でクリーンな暮らしをすべての人にお届けします。企業情報や最新ニュースの詳細は、当社公式の
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以上
報道関係からの問合せ先
ソーラーフロンティア株式会社 コーポレート管理部
広報チーム 米田・伊藤